
― 集客が「点」で終わらなくなる、たった一つの考え方 ―
これまでの回で、次のことをやってきました。
- 第1回:誰の困りごとを扱うのかを定義した
- 第2回:人が「相談したくなる状態」を言葉にした
- 第3回:今ある集客接点をすべて棚卸しした
ここまで来た社長から、よく出てくる言葉があります。
「やっていることは、意外と多いですね」
「でも……正直、全部バラバラに見えます」
この感覚、まさに正解です。
集客がうまくいかない原因の多くは、
接点が足りないことではなく、“つながっていないこと”にあります。
今回は、
バラバラな集客接点を1本の導線に束ねるための設計図を、
社長ひとりで描く方法を扱います。
なぜ集客は「点」で終わってしまうのか?
まず、よくある集客の状態を思い浮かべてみてください。
- SNSはやっている
- ブログも一応ある
- 紹介も時々ある
それなのに、
- 問い合わせは安定しない
- 手応えがない
- 再現性がない
これはなぜでしょうか。
理由はシンプルです。
それぞれが「独立した点」として存在しているからです。
- SNSはSNS
- ブログはブログ
- 紹介は紹介
それぞれが、
「次に何が起きるか」を用意していない状態とも言えます。
集客導線とは「人の頭の中の流れ」
ここで、導線という言葉を整理しておきましょう。
集客導線とは、
人が
「これ、自分のことかもしれない」
↓
「もう少し知りたい」
↓
「一度、相談してみよう」
と考えが進んでいく道筋のことです。
大事なのは、
- ツールのつなぎ方
- URLの貼り方
ではありません。
相手の思考が、無理なく次へ進めるか
これが導線設計の本質です。
導線は「1本」でいい。むしろ1本がいい
ここで、少し意外に感じるかもしれませんが、
集客導線は複数用意する必要はありません。
むしろ、
- 導線が多い
- 行き先が分かれる
- ゴールが曖昧
ほど、人は動けなくなります。
社長ひとりで設計・運用するなら、
導線は1本で十分です。
この1本を、
丁寧に、分かりやすく整えることが重要です。
今日やること|導線設計図の全体像
今回描く設計図は、とてもシンプルです。
紙に、次の3つを書くだけです。
- 入口(最初の接点)
- 中継地点(理解・共感が深まる場所)
- ゴール(相談・連絡が生まれる場所)
これを一直線につなぎます。
STEP1|入口は「一番自然に触れられる場所」
まず考えるのは、入口です。
問いはこれだけです。
困りごとを抱えた人が、
一番ストレスなく触れられる接点はどこか?
ここで重要なのは、
「理想」ではなく「現実」です。
- SNSが得意でなければ、無理に入口にしない
- 更新できないブログを、入口にしない
例えば、
- 既存客からの紹介
- 検索でたどり着く記事
- たまに見られているSNS投稿
など、
今すでに起きている接点を入口にします。
ケーススタディ|入口を間違えると起きること
ある社長は、
「これからはSNSだ」と考え、入口をSNSにしました。
でも実際には、
- 投稿は不定期
- 内容もバラつきがある
結果、
入口に来た人が、次に進めませんでした。
一方、
検索で読まれているブログ記事を入口にしたところ、
- 滞在時間が伸び
- 次の記事も読まれる
という変化が起きました。
入口は、
“頑張りたい場所”ではなく、“すでに機能している場所”
が正解です。
STEP2|中継地点は「納得が積み上がる場所」
次は、中継地点です。
ここは、
- すぐに売らない
- すぐに相談を促さない
場所です。
役割は一つ。
「あ、やっぱり自分のことだ」と納得してもらうこと。
具体的には、
- 困りごとの背景を解説する
- よくある勘違いを整理する
- 状態を言語化してあげる
こうしたコンテンツが並ぶ場所です。
ブログ記事が、
まさにこの役割を担います。
中継地点でやってはいけないこと
よくある失敗は、ここで
- ノウハウを詰め込みすぎる
- 解決策を出し切ってしまう
ことです。
中継地点は、
解決する場所
ではなく
整理される場所
です。
読む人が、
- 頭の中が少し整理され
- 自分の状況を客観視できる
この状態を作れれば十分です。
STEP3|ゴールは「一番ハードルが低い行動」
最後に、ゴールです。
ゴールとは、
です。
ここで大事なのは、
ハードルを極限まで下げること。
- いきなり契約
- いきなり申込み
ではありません。
例えば、
- 問い合わせフォーム
- 簡単な連絡
- 感想・質問
など、
「ちょっと聞いてみよう」レベルがベストです。
導線を1本に束ねると、何が変わるのか?
導線を1本にすると、
次の変化が起きます。
- 発信内容に迷わなくなる
- どこに誘導すればいいかが明確になる
- 集客の改善ポイントが見える
つまり、
集客が「感覚」から「設計」に変わる
ということです。
よくある不安|他の接点は捨てるんですか?
答えは、
捨てません。
ただし、
- メイン導線は1本
- 他はサブ
という位置づけにします。
すべてを主役にしない。
これが、
社長ひとりで回すための現実的な設計です。
導線設計は「図にすると」一気に分かる
ぜひ、
実際に紙に書いてみてください。
- 左から右へ
- 入口 → 中継 → ゴール
と矢印で結ぶだけでOKです。
この1枚が、
今後の集客判断の地図になります。
次回予告|成果はどの数字で見ればいいのか?
導線ができたら、
次に気になるのはここです。
これ、うまくいっているのか?
次回は、
集客の成果をどの数字で見るべきか
を扱います。
今日の一言
集客は、点を増やす仕事ではない。
人の思考が自然に進む道を、1本描く仕事である。
導線が1本に束ねば、集客は「管理できるもの」に変わる。
