
―なぜ頑張っても、相談までたどり着かないのか―
「アクセスはあるんです」
「見られてはいると思うんです」
「でも、問い合わせが出ないんですよね……」
集客相談の現場で、この言葉を聞かない日はありません。
しかも不思議なことに、
コンテンツの質もそこまで悪くない。情報量も十分。
それでも成果が出ない。
このとき、プロの視点で真っ先に確認するのが、
“導線”です。
今回は、
導線設計でプロが必ず確認するポイントを、
「なぜそこを見るのか?」という理由とともに、
できるだけ分かりやすく解説していきます。
そもそも導線とは「道」ではない
まず、よくある誤解から整理します。
導線というと、
- ボタンの位置
- リンクの貼り方
- ページ遷移
こうしたWeb上の動きを想像する方が多いかもしれません。
もちろん、それも導線の一部です。
ただ、プロが見ている導線は、もう一段深いところにあります。
導線とは「人の気持ちの移動ルート」
導線とは、
人が、
「気になる」→「読む」→「考える」→「相談してみようかな」
と気持ちを動かしていく流れ
この心理的な移動ルートのことです。
ボタンやリンクは、その結果として存在しているだけ。
気持ちの流れが破綻していれば、
どんなに見た目を整えても、導線は機能しません。
ポイント①|最初の入口と、最後の出口は一致しているか?
プロが最初に見るのは、
入口と出口の「つながり」です。
よくあるズレた状態
例えば、こんなケース。
- SNSでは
「社長の悩みに寄り添う発信」をしている - でもHPの問い合わせページでは
「サービス内容・料金・実績」が前面に出ている
このとき、何が起きているか。
入口では「悩み」に共感していた人が、
出口ではいきなり「売り物」を突きつけられる。
これでは、
気持ちが置き去りになります。
プロはここを見る
- 入口で使っている言葉
- 出口で求めている行動
この二つが、
同じ文脈に乗っているか?
を必ず確認します。
入口が「悩み」なら、
出口もまずは「相談」であるべきです。
ポイント②|途中で「考えさせすぎていないか?」
次に見るのが、
途中の情報量と判断負荷です。
情報が多い=親切、ではない
真面目な会社ほど、
- 情報をしっかり載せたい
- 誤解されたくない
- ちゃんと理解してほしい
という思いから、
途中に大量の説明を入れがちです。
でも、ここに落とし穴があります。
人は「理解したから」動くのではない
相談に踏み切る瞬間、人は、
- すべてを理解している
- 納得しきっている
わけではありません。
実際は、
「よく分からないけど、
この人なら話してみてもいいかも」
この状態で、動いています。
途中で、
- 専門用語が多い
- 選択肢が多い
- 比較表が長い
と、
考えることが増えすぎると、動けなくなるのです。
ポイント③|「今じゃなくてもいい理由」を放置していないか?
プロが必ずチェックする、
意外と見落とされがちなポイントがこれです。
人は基本的に「先延ばし」する生き物
どれだけ内容が良くても、
人はこう考えます。
- 今は忙しい
- もう少し様子を見よう
- また後で読もう
これを打ち消す設計がなければ、
導線は必ず途中で止まります。
プロはこう考える
- なぜ、今相談する必要があるのか
- 先延ばしした場合、どうなるのか
これが暗黙的に伝わっているかを見ます。
煽る必要はありません。
ただ、
「このままだと、状況は変わらない」
という事実が、
自然に伝わっているかどうか。
ここが弱いと、
導線は“見送られる”だけになります。
ポイント④|ゴールは「問い合わせ」ではなく「安心」になっているか?
多くの集客導線は、
ゴールをこう設定しています。
問い合わせをさせる
申し込みをさせる
でも、プロは違うゴールを見ています。
本当のゴールは「安心して一歩踏み出せること」
相談前の人が一番怖いのは、
- 売り込まれないか
- 話が通じるか
- 自分のレベルで大丈夫か
という不安です。
だから、導線の最終地点で必要なのは、
「大丈夫そうだ」
「話してみてもいいかも」
という安心感です。
問い合わせボタンより、重要なもの
- どんな人が対応するのか
- どんな話から始まるのか
- 相談した人がどう感じたか
これらが見えないまま、
「お問い合わせはこちら」だけあっても、
人は動きません。
ケーススタディ|導線を直しただけで反応が変わった例
ある会社では、
- コンテンツは充実
- アクセスも一定数あり
それでも問い合わせがほぼゼロでした。
プロが見たポイントは一つ。
どこから来た人が、
どういう気持ちで、
どこに行けばいいのか分からない
という状態だったのです。
そこで、
- 入口のテーマを絞る
- 途中の説明を減らす
- ゴールを「相談」に一本化
これだけで、
「ちゃんと読んでから来てくれる人」が増えました。
導線は「作るもの」ではなく「疑うもの」
最後に、
とても大事な視点をお伝えします。
導線は、
- 一度作ったら完成
- 正解がある
ものではありません。
プロは、常にこう自問する
- この人は、今どんな気持ちだろう?
- ここで迷わないだろうか?
- 一歩踏み出すには、何が足りないだろうか?
導線設計とは、
人の気持ちを疑い続ける仕事です。
今日の一言
導線が機能しないのは、
道が悪いからではない。
人の気持ちを見ていないからだ。
集客を見直すとき、
まず「人の動線」を思い浮かべてみてください。
