
― 見る数字を決めると、経営は軽くなる ―
数字が増えるほど、経営は重くなる
管理会計に興味を持ち始めると、
多くの社長が同じ罠にハマります。
- 数字をたくさん見ようとする
- 資料を増やそうとする
- 毎月、全部を理解しようとする
結果どうなるか。
数字に追われ、疲れる
ここで一つ、
はっきり言います。
社長は、全部の数字を見る必要はありません
むしろ、
見ない数字を決めることが、
経営を軽くします。
社長の仕事は「数字を作ること」ではない
まず前提を整理しましょう。
- 数字を正確に作る → 経理・税理士
- 数字を判断に使う → 社長
この役割が曖昧になると、
- 社長が細かい数字に埋もれる
- 判断が遅れる
- 経営が重くなる
管理会計ダッシュボードとは、
社長が“判断のためだけに見る数字”を切り出したもの
です。
月次で見るべき4つの数字
では、
スモールビジネスの社長が
毎月見るべき数字は何か。
答えは、
たったの4つです。
① 売上(または粗利)
売上そのもの、
もしくは業種によっては粗利。
見るポイントは一つ。
「想定通りか?」
良い・悪いより、
ズレているかどうか。
ズレは、
必ず原因があります。
② 営業利益(または営業キャッシュ)
次に見るのは、
「最終利益」ではありません。
本業で、ちゃんと残っているか
これが、
営業利益です。
ここがマイナスなら、
どこかの設計が壊れています。
③ 固定費の総額
固定費は、
社長の意思が一番色濃く出る数字です。
- 人件費
- 家賃
- システム
- 外注費(固定化しているもの)
見るべきは、
「増えたか、増えていないか」
理由なく増えていれば、
黄色信号です。
④ キャッシュ残高(+前年差)
最後は、
やはりキャッシュ。
ここでは、
- 残高そのもの
- 前月との差
この2点だけで十分です。
増えたか、減ったか
そして、なぜか
第4回の内容が、
ここで生きます。
試算表をどう加工すればいいか
「でも、うちは試算表しかないんですが…」
問題ありません。
むしろ、
試算表こそ最高の素材です。
やることは3つだけ。
- 勘定科目をまとめる
- 月次で横に並べる
- 前月差を出す
これだけで、
立派なダッシュボードになります。
まとめると良い例
- 売上
- 原価
- 粗利
- 固定費合計
- 営業利益
- 現預金残高
細かい内訳は、見ない。
必要なときだけ、
掘ればいい。
税理士・経理との役割分担
ダッシュボードが機能するかどうかは、
役割分担で決まります。
経理・税理士
- 正確な試算表を作る
- ルールを守る
- 詳細を管理する
社長
- まとめた数字を見る
- ズレに気づく
- 判断を下す
社長が
「この数字、どういう意味?」
と聞ける状態が、
一番健全です。
数字に追われない仕組み
最後に、
管理会計を「習慣」に落とすコツです。
ポイントは3つ。
- 見る日は決める(毎月○日)
- 見る数字は固定する
- 見る時間は短く(15分)
深掘りしない勇気
これが、
数字に追われない最大のコツです。
管理会計は、仕組みが9割
ここまで来ると、
分かってきたはずです。
管理会計は、
- センス
- 数学力
- 才能
ではありません。
仕組みで決まる
見る数字が決まれば、
迷いは激減します。
ゴール|管理会計を「習慣」に落とす
この回のゴールは、
とても実務的です。
毎月、同じ数字を見る
それを当たり前にする
それだけで、
経営は驚くほど軽くなります。
今日の「虎の穴」→ 見る数字を減らすと、判断は増える
社長が見るべき数字は、少ない
だからこそ、判断に集中できる
