
― 集客は「増やす」前に、「見える化」から始まる ―
「集客が足りない気がするんです」
そう感じたとき、多くの社長が最初に考えるのは、
- 新しいSNSをやったほうがいいか
- 広告を出すべきか
- もっと露出を増やす必要があるのではないか
といった“追加”の発想です。
ですが、ここで一度立ち止まって考えてみてください。
今、あなたの会社には、集客の接点は本当に“足りていない”のでしょうか?
今回の記事では、
社長ひとりでできる「集客接点の棚卸し」を通じて、
- すでに持っている集客資産
- 気づかないうちに失っている接点
- 手を入れるべき“優先順位”
を、整理していきます。
やることはシンプルです。
「書き出すだけ」です。
なぜ、集客は“増やす前”に棚卸しなのか?
集客がうまくいっていないと感じるとき、
現場ではこんな状態が起きがちです。
- あれもこれも手を出している
- でも、どれが効いているのか分からない
- やめる判断もできない
これは、
集客が整理されていない状態とも言えます。
数字で例えるなら、
- 売上の内訳が分からない
- どの商品が利益を出しているか分からない
のと同じです。
集客もまずは、
「現状を把握する」ことがすべてのスタートです。
集客接点とは「人と接触するすべての場所」
まず、言葉の定義をはっきりさせておきましょう。
ここでいう「集客接点」とは、
見込み客が、あなたやあなたの仕事を
どこかで“認識する・触れる”ポイント
のことです。
これは、
いわゆる「集客媒体」だけを指していません。
例えば、
- ホームページ
- SNS
- ブログ
だけでなく、
- 既存客からの紹介
- 名刺交換
- 過去に仕事をした相手
- イベントやセミナー
- メールのやり取り
これらすべてが、
立派な集客接点です。
よくある勘違い|「やっていること」しか見ていない
棚卸しがうまくいかない理由の多くは、
次の勘違いにあります。
今、積極的にやっているものだけが集客接点だ
実際には、
- 昔やっていたが、放置しているもの
- 無意識に続いているもの
- 自分では集客だと思っていないもの
の中に、
重要な接点が埋もれています。
今回の棚卸しは、
“評価”ではなく“洗い出し”が目的です。
良し悪しは、まだ考えません。
今日やること|集客接点棚卸しの全体像
今回のセルフ実践は、次の3ステップです。
- 思いつく集客接点を、すべて書き出す
- 「今どうなっているか」を一言で書く
- 接点を3つの箱に分類する
時間の目安は30分程度です。
STEP1|思いつく集客接点を、全部書き出す(15分)
まずは、紙でもメモアプリでも構いません。
次の問いに答える形で、
とにかく書き出します。
自分の仕事や存在を、
誰かが知るきっかけになっているものは何か?
例を挙げると、
- ホームページ
- ブログ記事
- SNS(投稿・プロフィール)
- 名刺
- 過去のお客さん
- 紹介
- 口コミ
- メール署名
- チラシ
- 登壇経験
- イベント参加
- 知人・友人
「これは集客かな?」と迷ったら、
とりあえず書くが正解です。
ケーススタディ|ある社長の棚卸し結果
ある社長が実際に書き出した内容です。
- ホームページ(2年前に作成)
- ブログ(半年更新なし)
- SNS(見る専門)
- 既存客からの紹介
- 昔の取引先
- 異業種交流会(年1回)
本人は、
「集客はほとんどやっていない」と思っていました。
でも、書き出してみると、
すでに6つの接点を持っていたことが分かります。
STEP2|「今どうなっているか」を一言で書く(10分)
次に、それぞれの接点について、
現状を一言で書き添えます。
評価ではありません。
事実ベースでOKです。
例えば、
- ホームページ → 情報が古い
- ブログ → 更新止まっている
- 紹介 → 時々ある
- 昔の取引先 → 連絡取っていない
- 交流会 → 行くと名刺交換は多い
ここで大事なのは、
“やっている/やっていない”をはっきりさせることです。
STEP3|3つの箱に分類する(5分)
最後に、集客接点を次の3つに分けます。
① 今も機能しているもの
- 何らかの形で、人との接点が生まれている
② 放置されているもの
- 存在はするが、活かされていない
③ ほぼ消えているもの
- 思い出さなければ忘れていたレベル
この分類をするだけで、
集客の景色が一気に変わります。
見えてくるのは「増やす前に直す場所」
多くの場合、棚卸しの結果はこうなります。
- 新しく増やす余地は少ない
- 放置されている接点が多い
- 直せば動きそうな場所が見える
つまり、
集客の問題は「数」ではなく「手入れ」
であることが分かります。
なぜ、この棚卸しが重要なのか?
この作業が重要なのは、
次の判断ができるようになるからです。
- どこに時間を使うべきか
- どこは無理にやらなくていいか
- どこを整えれば、流れがつながるか
集客構造設計とは、
「やることを決める」より先に、「やらないことを決める」作業
でもあります。
よくある不安|これだけで集客は変わりますか?
正直に言うと、
これだけで急に問い合わせが増えることはありません。
でも、
- 判断がラクになる
- 迷いが減る
- 集客を“構造”で考えられる
ようになります。
これは、
後戻りしない集客の第一歩です。
次にやるべきことが、自然に見えてくる
ここまで来ると、
次に考えるべき問いは自然に決まります。
この接点は、
「相談したくなる状態」につながっているか?
次回は、
今回洗い出した接点を、
“点”ではなく“流れ”としてつなぐ考え方を扱っていきます。
今日の一言
集客は、新しく増やす前に、
すでに持っている接点を見える化することから始まる。
構造は、整理された現状の上にしか作れない。
