④集客数字が改善しない会社の共通点


―「ちゃんと見ているつもり」ほど、数字は動かない―

「アクセスは見ています」
「数字は一応、追っています」
「でも、なぜか改善しないんですよね……」

集客の相談をしていると、
この言葉が出てくる会社は本当に多いです。

しかも不思議なことに、
まったく数字を見ていない会社より、
“ある程度は見ている会社”の方が、改善しない
ことが多い。

今回は、支援現場から見えてきた
「集客数字が改善しない会社に共通する構造」を、
いくつかの視点から整理してみます。

問題は、努力不足でも、能力不足でもありません。
ほとんどの場合、数字との付き合い方そのものに原因があります。

共通点①|数字を「結果」だと思っている

まず最初の共通点が、これです。

数字は結果
だから、上がったか下がったかを見ればいい

一見、もっともらしい考え方です。
売上、問い合わせ数、アクセス数。
どれも「結果」であることは間違いありません。

ただ、この前提のままだと、
数字は一生、改善に使えません。

数字は「評価」ではなく「手がかり」

集客数字の本来の役割は、

良かった・悪かったを判断すること
ではなく
何が起きているかを推測すること

です。

例えば、問い合わせが少ないとき。

  • 集客が足りないのか
  • 内容が伝わっていないのか
  • 相談するハードルが高いのか

数字は、
そのどこに問題がありそうかを教えてくれるヒントです。

でも、
「今月は少なかったな」で終わってしまうと、
何も変わりません。

共通点②|見る数字が多すぎて、判断できなくなっている

次に多いのが、
数字を見すぎて、逆に動けなくなっているケースです。

数字は増やすほど、賢くなるわけではない

  • アクセス数
  • 直帰率
  • 滞在時間
  • CTR
  • CVR
  • フォロワー数
  • いいね数

気づけば、
ダッシュボードが数字だらけ。

でも社長に聞くと、
こう返ってきます。

「正直、どれをどう見ればいいのか分からない」

これは、とても自然な状態です。

プロは「見る数字」を意図的に絞る

集客が改善している会社ほど、
見ている数字は驚くほど少ない。

なぜなら、
判断に使えない数字は、見ても意味がない
と知っているからです。

大切なのは、

  • 今、どの段階を改善したいのか
  • そのために必要な数字は何か

この二点だけ。

目的のない数字管理は、
ただの“安心材料”にしかなりません。

共通点③|数字と「行動」が結びついていない

これは、かなり致命的な共通点です。

  • 数字は見ている
  • でも、やることは変わらない

この状態。

数字を見たあと、何も決めていない

支援現場で、よくある会話です。

「この数字を見て、どう判断していますか?」
「……特に、何も決めていません」

つまり、

  • 数字を見て
  • そのまま次の作業に戻る

これでは、
数字が改善するはずがありません。

数字は「次の一手」を決めるためにある

数字を見る意味は、
たった一つです。

次に、何を変えるかを決めるため

例えば、

  • 見られているが、問い合わせが少ない
    相談ハードルを下げる
  • 入口は多いが、途中で離脱している
    導線を整理する

数字 → 仮説 → 行動
この流れがない会社は、
いつまで経っても同じ数字を見続けます。

共通点④|数字を「責める材料」にしてしまっている

意外と多いのが、
数字が社内のストレス源になっているケースです。

数字を見ると、誰かが悪くなる

  • 「SNSの反応が悪い」
  • 「HPが弱い」
  • 「広告の運用が下手だ」

数字が出るたびに、
犯人探しが始まる。

こうなると、
数字は改善のための道具ではなく、
責任追及の材料になります。

数字は「現象」であって、「犯人」ではない

数字は、
誰かの能力を評価するものではありません。

今、構造として何が起きているか。
その結果が、たまたま数字に表れているだけです。

責める前提で見る数字は、
必ず、改善を止めます

ケーススタディ|半年間、数字が止まっていた会社

ある会社では、

  • 毎月、数字をまとめて
  • 会議で共有し
  • 「来月は頑張ろう」で終わっていました

半年間、
ほぼ同じ数字が続いていました。

そこでやったのは、
新しい施策ではありません。

  • 見る数字を3つに絞る
  • 数字ごとに「仮説の問い」を決める
  • 毎月、1つだけ改善テーマを決める

これだけで、
数字は少しずつ動き始めました。

理由は単純です。
数字が「行動を決める材料」になったからです。

数字は「管理」するものではない

最後に、とても大事な視点をお伝えします。

集客数字は、

  • 管理するもの
  • 報告するもの

ではありません。

数字は「会話」するもの

数字を見るとき、
こんな問いを立ててみてください。

  • なぜ、ここで止まっているんだろう?
  • もし1つだけ変えるなら、どこだろう?
  • この数字が動いたら、何が楽になるだろう?

数字と会話が始まると、
集客は「作業」から「思考」に変わります

今日の一言

集客数字が改善しない会社は、
数字を見ていないのではない。
数字を“使っていない”だけだ。

数字は、責めるためでも、眺めるためでもなく、
次の一手を決めるためにあります。


PAGE TOP